レスリングは「世界最古クラス」のスポーツだった!?
今日はちょっと歴史のお話。実はレスリングは「人類がいちばん昔からやってきたスポーツのひとつ」と言われているんです。どれほど古い歴史を持つのか、少しさかのぼってみましょう。
4000年前の壁画に「タックル」が!?
エジプトのベニ・ハサンという場所にある古いお墓には、約4000年前に描かれた壁画が残っています。そこに描かれているのは、なんと数百組ものレスラーたち!組み合ったり、相手を持ち上げたり、足を取りにいったり…。今の練習でやっている動きとそっくりなポーズもあるそうです。技の形は、4000年前からそれほど変わっていないのかもしれません。
古代オリンピックでも大人気
紀元前708年、古代ギリシャのオリンピックでレスリングが正式種目になりました。哲学者として有名なプラトンも、若いころはレスリングをしていたと伝えられています。
そして1896年、近代オリンピックの第1回アテネ大会でもレスリングは実施されました。古代から現代まで、ずっとオリンピックの舞台に立ち続けているスポーツです。
世界中に生まれた「素手で競う」競技
ギリシャだけでなく、体ひとつで力や技を競う文化は世界各地に生まれました。モンゴルのブフ、トルコのオイルレスリング、そして日本の相撲。日本では、『日本書紀』に野見宿禰(のみのすくね)と当麻蹶速(たいまのけはや)の力くらべが記されており、これが相撲の始まりとして語り継がれています。
国や時代が違っても、人は自然と相手と向き合い、力を試してきました。道具がなくても、身ひとつで勝負できる。その普遍性こそが、レスリングが古代から現代まで続いてきた理由なのかもしれません。
いつもの練習に、4000年分の重み
組み合う、押す、持ち上げる。レスリングの基本の動きは、何千年も前から人がくり返してきたものです。タックルひとつにも、遠い昔のレスラーたちが積み重ねてきた工夫がつまっていると思うと、いつもの練習がちょっと特別に感じられます。
次に練習でタックルを決めたときは、4000年前の壁画のレスラーたちを思い出してみてください。きっと、ちょっとだけ誇らしい気持ちになれるはず。


